

1月22日から私立医学部の入試が始まり、2月に入り結果も出ている大学もありますし、2月に入試が開始される大学もあります。いずれにしましても気になるのが正規合格ではなく、繰り上げ対象者になった場合だと思います。
私立大学医学部の繰上りに関しては一般的には現役生、浪人生、男子、女子等の理由で合否に差が生じることはありません。これからは上位の私立大学医学部へ合格すれば、そちらに進学、国公立大学医学部へ合格すれば、そちらに進学を決めるというように辞退者が断続的に出続けますから、3月31日までは繰上りの連絡が来る可能性があります。
どちらの大学でも1次試験の点数が重視される傾向に変わりはありません。したがって、合格最低点などを例年発表している大学に関しては参考にして、自分の手応えである程度ラインに近いのかどうかを判断してみることも大切です。但し、人間は自分自身に甘い点数をつけがちですから、自分自身で合格ラインを判断する場合は厳しめに見積もる必要があります。
例年、手応えが十分と話していても不合格になってしまう学生の傾向を見ると普段から自己評価が甘く、成績が悪い場合に周りのせいにすることが多いようです。この点は、家庭教育の問題が大きいようにも思えますが、素直さが備わっているかどうかで相当に変わることも事実です。
医師を目指すのであれば自己分析も含めて冷静な判断ができることが望ましいことは言うまでもありません。この点は、入試が本番になっていますから保護者の方も注意すべきだと思います。
いずれにしましても合否の結果が出てくる時期ですから、神経質にもなります。でも、2月、3月と受験できる私立大学医学部もあるわけですから、不合格であっても諦めずに逆転を狙って努力してください。現実的に考えて今回の受験は厳しいという場合は保護者の方も本人としっかりと話し合って、受験日程が終了したからと言って遊ぶような方向には持っていかないでください。来年の受験のことを考えれば、準備に1年を切っているということを自覚させてください。
年々、厳しさの増す医学部受験に関しては、ゆっくりするという発想自体が馴染みません。これからの時期は特に情報が錯綜して、心配事が増えるかもしれません。そんな時は情報力のある医学部専門予備校に相談するのも一つの方法です。
但し、一言お伝えしておきますが、いわゆる「口利き」などの類は現在の私立大学医学部の入試においては存在しません。よく、「口利き」の存在があるかのように話す予備校があると聞きますが、笑止千万です。受験生を持つ保護者の皆さんは本人の学力を伸ばす協力をしっかりしてあげることが大切なのです。