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医学部への出願校を決める

医学部への出願校の決め方

 医学部の入試は、AO入試、指定校・公募制推薦入試を考えればすでにスタートが切られています。中には10月中に合否を出している大学もあります。一般入試にしてもセンター試験が終了すれば、息つく暇もない状況で私立大学の入試がスタートし、センター試験の得点と睨めっこしながら国公立の出願を考えねばなりません。
 とにかく、医学部入試は他の学部と比べ、格段にスピード感を要求されます。私立医学部もどのように日程を組めばよいのか、宿泊の手配はどうするのか、実際にどこの大学を受験していけばよいのか悩みは尽きません。しかしながら、受験校は日程的問題、経済的問題、地域的問題、出題傾向への適性などを考えて決定せざるを得ません。そして何より自分自身が通ってみたい医学部であることは言うまでもありません。
 模試の偏差値が足りない、出題傾向への適性がないなど周囲からのアドバイスが多くなるのが10月です。そして、スピード感が要求されるためにこの時期に併願作戦は組み終わり、戦略的に過去問を処理していくことは直前期に向けて実力養成をするために避けられない戦術になってきます。
 では、どのように決めればよいのか。答えはシンプルです。合格の可能性を重視するならば、過去問との相性を考えて出題傾向への適性のみを考えます。入試の連続日程などは無視するしかありません。とにかく行きたい大学がある場合は、この時期から第1志望の大学の日程がピークになるように、疲労を蓄積させないような入試日程を組み、なるべく第1志望の出題傾向に似た大学を探して受験していくことになります。自分の適性や志望大学が明確ではない場合は、とにかくバランスを重視し、日程を長めにレベルも全て網羅的に組んでいきます。
 10月に一般入試の目標を定めることは今後の学習面において非常に重要になります。是非参考にしながら、スピーディーに出願校を決めてください。

秋の医学部合格アプローチ2

 この時期に必要なこと、それは弱点を確実につぶしていくことです。そのために利用できるものは、模擬試験の成績や現役生であれば高校の実力テストになります。過去問をよく見てみると現在は東京大学などでも基礎的な内容が集約された設問が多いことに気づきます。とかく、焦ってしまい難易度の高い問題に手を出しては時間を浪費する受験生を見かけますが、非常にもったいないことです。
 この10月から12月の3か月間は受験生にとって医学部合格を勝ち取れるかどうかの瀬戸際に立たされている状況なのです。したがって、効率の良い学習をしていくことが大切になってきます。基本分野の苦手部分を演習を通じて再確認して、定着を図ることをしない限り合格は見えません。
 そこで、模試や実力テストを見直して優しい設問なのに取りこぼしをした内容の見直しを徹底的にしておくのです。さらに、不安な部分には直前に見直しができるようにマークしておきます。苦手部分はクリアすることが難しい場合も多いので、このマークした部分は直前に見直すことによってダメージを最小限に抑えるアイテムになります。入試を成功させるためには、防御を固め得意部分を進捗させていく発想をすべきなのです。
 全てではなくとも、過去問も部分的には十分に解いていくことができる時期に入ってきていますが、今一度、教科書の基本から発展分野にかけた内容を見直すことは効率性を高めてくれるはずです。医学部の入試は平易であっても多くの出題をこなすような処理能力を見られるケースが多いからです。処理能力を高めていくためにも知識不足は避けねばなりません。

新課程 数学Aとどうつきあう?

 高校1年生はこれから三角比や数学Aの学習が続いていきます。ここで心配なのは、数学Aです。新課程では数学Aは大きく3つの単元より構成されます。「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」の3つです。学習指導要領によれば、このうち2つを履修するという指定です。
 「場合の数と確率」では現行課程の数学Cに入っている条件付確率が移ってきます。特に私立医学部の1/3は現行課程でも条件付確率を出題範囲に入れています。これまで以上に、入試において注視すべきでしょう。そのための準備として抽象的な確率の計算に慣れていく必要があります。特に集合の要素の個数の公式は確率の計算においてもほぼ同様に成立します。数学Iの集合と論理の部分をよく復習しておくことをおすすめします。
 順番が前後しますが、「図形の性質」は現行課程の平面図形に若干の入れ替わりがあったものと考えれば問題ありません。旧課程では履修していた作図が復活し、より一層、論証力が求められます。中学校の図形の復習は進んでいますか? いまの受験生でも合同や相似といった中学での内容をそっくり忘れてしまっている生徒が散見されます。繰り返しますが、数学は積み重ねが大切です。機会があるごとに復習する。大切なことです。この機会にしっかりと復習しましょう。
 最後に「整数の性質」は多くの生徒が苦手意識をもつ単元です。しかし、知的耐久力を養うにはこの単元はうってつけでもあります。まず整数特有の性質を具体例に即して習い、学ぶこと。ここからスタートです。基本となる手順を正しく習得してください。ユークリッドの互除法とか、合同式とか、用語だけでいけば難しそうなものばかりです。でも、手順をふまえて学習することこそが王道です。具体例から始め、捨象し、抽象したものを理解する。数学全体にも言える大切なことを、この単元で学んでください。

(初出 旺文社パスナビ 2012.10.1)
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