

いよいよセンター試験も近づき、私立医学部受験も目前に迫ってきました。最後の最後に合否を分ける鍵は何でしょうか?学力でしょうか?気力でしょうか?
この時期は学力的な問題、メンタルの問題、いずれも存在するのが普通です。ですから、現実から目を背けずに真直ぐに対策をしていくしかないのです。知識が不足している部分は演習しながら確認していけばよいのですし、そのために過去問を通したトレーニングは非常に有効になってきます。各大学がこの分野の知識を重視しているという内容の表明が過去問であり、この過去問を通してしか大学側の合格させたい学生像は見えてこないわけですから、基礎が不十分だろうがなんだろうが、大学側が好む分野に特化して努力を続けるしかないのです。
さらに、処理能力を高める訓練が必要ですから、設定された時間よりも5分~10分短縮した時間で過去問を解いていくことにチャレンジしてみることも大切になります。その焦った状況下でミスをしやすい部分がどこなのかを自己分析しておき、入試本番に備えるのです。
このような努力と同時に、例年の入試の最低点を参考にしながら、捨てるべき問題、得点すべき問題のメリハリをつけておきます。誰しもが得点できないような困難な問題は相手にせずに、取りこぼしをなくしていくことが重要になります。
私立医学部の入試では、偏差値通りに問題が構成されているわけではなく、一般的に偏差値が高めでない大学であっても入試のレベル自体はかなり難しいケースもあります。総合点で合否を決するといっても基準点の存在する大学もあるわけですから、どこまでは失敗が許されるのかを知っておくことは重要になるのです。そのためにも年内の残された31日間で過去問の研究が進むかどうかが合否を分ける重要な鍵となるのです。
年内、残された時間は31日を切りました。自習はメンタル面でも厳しいものがあります。特に自習中心である場合には偏りが出ることが多く、受験大学の研究もほとんどやらずに過去問も見ずに受験して失敗するケースなどは思いのほか多いものです。何といっても医学部は受験の中でも最難関、受験生のモチベーションや学力も他の学部と比べれば高いのは当然の事です。
この時期はライバルたちの動静を見て自分も奮起すべく、予備校の講習や高校の講習を積極的に利用しましょう。そもそも受験勉強がシステム化されるようになってからすでに40年近くが経過していると考えています。東大をはじめ対策マニュアルも充実し、医学部専門予備校による研究も盛んな昨今です。利用しない手はないのです。
年々、大学側も医学部志願者に優秀層が増えつつあることは知っていますから、入試の傾向や問題も工夫をしているのが現状です。少しでも優秀な学生が欲しい大学側は処理能力と一定水準の知識を求めてきます。そのような大学側の求めた生徒を育てるノウハウが予備校にはあるといえましょう。
過去問だけではわかりえない出題者の意図を見抜くことができるのも予備校の魅力であり、そこに対策を施せるのは予備校の専売特許と言えます。そういった意味で、確実に合格を狙う、逆転を狙う、両面に予備校は特効薬として機能すると思います。
直前期で最も重要なのは、いかに学習のペースと質を維持するかなのです。自分でできるというタフな受験生もいるでしょうが、少数派だと思います。したがって、予備校をペースメーカーとして、さらに医学部専門予備校で質を高めることは大変合理的だと考えています。
いよいよ、願書の出願をしなくてはならない時期に来ました。保護者の方々は願書に不備がないかなど心配な面も多いと思いますが、仮に不備があっても大学の入試課は親切で、色々とどうすればよいのかを丁寧に教えてくれますから、安心してください。これは国公立、私立ともに問題はありません。もちろん、ミスがないのが一番ですが…。
さて、出願となればきちんと本人が願書を揃え、しっかりと書いているケースならばよいのですが、やっていないこともしばしば、さらに調査書などの手配も怠っているとなれば、保護者の方がやっきになって揃えてあげなくてはなりません。大学受験の年齢といっても子供といえば子供ですから、仕方がないかもしれません。
そもそも願書を出せなくては受験ができませんから、そこは言ってられません。ここは、冷静になって出願の書類の作成や受験料の振り込みなど手続きは手伝ってあげましょう。ただし、志願理由だけは本人にやらせないと後々、面接などで失敗につながりますから最低限のことは受験勉強が忙しかろうとやらせてください。
保護者としては、出願の準備もそうですが本人が勉強をしたいという部分に関しては最後の戦いになってきますから経済的サポートは夏の期間以上に気を遣ってあげてください。勉強したいのに経済的援助をしてあげられないことで本人のモチベーションが下がらないようにしてあげてください。
もちろん、健康面に気を付けてあげることも重要ですし、ハラハラしている受験生に励ましの言葉をかけてあげることも大切です。