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2017年入試展望 激戦必至の私立大学医学部入試

数十年前と比べると、医学部人気の高まりとともに私立大学医学部の入試難易度は軒並み難化。どこも激戦必至といわれる状況が続いているが、2017年入試においても引き続き同様と予測される。

国公立大学医学部においては、入試日程、選考方法などに大幅な変更はないものの、私立大学においては、昨年の東北医科薬科大学医学部に続き、国際医療福祉大学の医学部新設がまずは目を引く。

医学部受験専門予備校「プロメディカス」は、「全体から見ても、140名(留学生含む)という定員のインパクトは大きい。新設医学部なのであくまでも予想になるが、学費の安さやトップレベルの教授陣という人気要素もあり、難易度的には私立大医学部の上位層に迫るのではないか。関東圏はもちろん関西、九州からも多くの受験生を集めそうだ」と予測する。

さらに、初めての入試ということで気になる入試対策については、「一般入試対策では、マークシート方式を採用している他大医学部、たとえば日本大学杏林大学獨協医科大学などの過去問で対策してみてはどうだろうか。小論文対策は日本語・英語のどちらで出題されても大丈夫なように心がけて準備しておくのが無難。また、面接もしっかり行われるようなので、アドミッションポリシー、ディプロマポリシーをしっかりと理解しておくことが重要だ」とアドバイスする。

そのほか、2017年入試の主な変更点を挙げると、順天堂大学ではB方式試験(定員10名)を導入。国際性豊かな医師を志す学生を発掘することを目的としたもので、外部の英語資格・検定試験であるTOEFL(iBT、ITP、PBT)、IELTS、英検のいずれか1つの成績を加点できる仕組みになっている。

帝京大学では、新たに定員10名の公募制・専願による推薦入試を導入(すでに実施済み)し、早期に優秀な学生の確保を行っている。

日本医科大学では新たに一般入学試験に後期試験(定員16名)を導入する。後期試験は、国公立大学の2次試験前期日程と後期日程に挟まれた2月27日に1次試験、3月8日に2次試験が行われるため、国公立大学との併願が可能で、受験の機会が拡大する。

このほか、北里大学慶應義塾大学では新たにネット出願を導入している。

「どんな優秀な受験生でも、やはり本番で必ず力が発揮できるとは限りません。併願が10校というのも珍しくなく、受験できるチャンスはできるだけ活用する受験生も多い」と、万全の準備で臨むことを推奨する。

※出願にあたっては各大学の入学試験要項でご確認ください。